top of page

感覚の違い、言葉の限界


先日、ヘッドマッサージの講習をしました。


生徒さんはヘッドマッサージが好きすぎる、全く経験の無い男性、原田さん。

目標は

「椅子に座った状態の友達に5分、ヘッドマッサージができるようになる」


了解。やりましょうー!モデルさんをお願いせねば!


モデルさんは言語化が得意で、厳しめで、かつ淡々とした人に限ります。

今回は鈴木敦子さんにお願いしました。

当日講習が開始されるも、出だしから私は思い知った。素人さんも含め、私が教えて来た生徒さんのほぼ全員が、「人を癒してあげたいマインド」が強い、ある特定の層だったことを。今回の生徒さん、原田さんは、その観点の無い人でした。


サイコパスって訳ではなく、ただ、普通に無いのです。


後ろ向きに座ったモデル鈴木さんと、その後ろに立つ生徒さんの原田さん。

「じゃ、まずモデルさんに近寄ってみましょう」

「はい(胸を張ったまま、大股にズイッ)」

「・・・・後ろからなのに、圧がすごーい!!!」


体をさわってほぐしてあげよう、って前提で、そんな近寄り方、ある???新鮮!!!


「えっと、もっとやさしい感じで、そっと入っていくように」

「ヤサシイカンジ・・・ソットハイル・・・??」


私の言葉がことごとく通じず、どう言えば良かったのでしょう、ナニワ金融道みたいなこわいお店に、トイレを借りに入る感じ?必死で1時間かけて寝かせた赤ちゃんのタオルケットがはだけたのを、かけなおしに近寄る感じ?


安心感、ラポール、そしてお客様の体の状態をさり気なく手から情報収集する、ごく柔らかく優しいタッチの「軽擦」。これを教える時にも大変難儀しました。


もちろん向き・不向きもあるでしょうし、経験の場数もありますが、「ただ触ること」を繰り返すうちに発達してくる微細な感覚を育てるためにも、こちらの力を抜いてそっと触りにいく、このアクションでさえ、原田さんは明確な目的を有しない、宙ぶらりんな思考のまま体を意図的に動かすことが気持ち悪いようでした。


「次に何をするために触っているのか目的が明確でないと、手のどこに集中するかが違うと思うんですよね」


「ファーストタッチの目的は、安心感や信頼、そして触ったときの体の情報を得るためです」


「でも安心感を得るのと、触ったときの触感から情報を取るのとは触り方が違うと思うんですよ。それに情報って具体的に何の情報ですか」


情報。細かく言えば、緊張感、髪の毛の質、頭皮の様子、温かさ、頭皮の硬さ、頭蓋骨の形、などなど。


「でもそれだってひとつひとつ、触り方が違うはずですよね」


うーん、うーん。目をつむって何度も説明しながら、思った。

「私、さっきから同じことを繰り返して話してるだけだ」


でも、自分の経験以外のことって、説明できないんです。

原田さんも腑に落ちない。畳みかけて聞いてくる。

このままタイムアップになっちゃうかな。

と思ったら、鈴木さんが通訳に入ってくれました。


それがこのブログ後半にシェアした鈴木さんの感想です。


多分、原田さんが言っていることが私の思考に全く無いものなので、私は自分の中にあるもので埋め合わせて理解した、つもりになっていたのでしょう。(それ以外手段が無い)


よって、彼はナポリピザの生地の話をしているのに、ピザの文化の無い私はピザトーストの食パンとして受け止めてしまう、そんな感じだったのかも。(わかる??)


モデルさんの通訳を経て、生徒さんの方向性のすり合わせがなんとか合わさり、一緒に進んで、生徒さんが安定して提供できる手技の基本形が仕上がりました。良かった良かった(ガチ泣)。


この件、自分の中でも凄く面白かった。まったく見えない領域でした。

脳の問題?思考の癖?何かの欠落?

夫婦間で「夫に(妻に)話が通じない!!」ってやる、あれに似ているかも。

もっと学んでいきたいです。



1月末はノロウィルスに罹患しましたが、体調は無事快癒しました。


家族のお腹を揉んであげたい、受験中の子供の頭をほぐしたい。

素人さんも、プロの方も、気になることがあればお気軽にお問合せください。



★★


鈴木敦子さんの記録 習得の面白さ


身体の感覚を使い習得していくものは、言葉で伝え合うことの難しさがある。

先日、常に目的志向。思考領域99%感覚1%くらいじゃないかと常々感じる友人原田 大輔氏がヘッドマッサージを体得したいと言い出した。


練習台を仰せつかり。面白そうだとワクワクして行ったら、案の定面白かったという話し。

面白いというのは、伝えることの難しさを客観的にそばで見ることができたから。

教え手は、超感覚派のこれまた友人。秋山 妙子さん。感覚派とはいえ、メタファーなどの語彙量の多さはピカイチ。


それでも、最初の段階。相手のパーソナルスペースに入り関係を作る段階で大きな壁が立ちはだかる。


「相手の頭に触れる。そのまま掌で情報を収集するの」

「えっ?なんの目的で何の情報を収集するの?」

「色々触るとわかるじゃない⁈」

「何が?」

「目的や意図(先入観)を手放して」

「え?目的がなかったらなんのために触るの?」

と堂々巡りになった(笑)


習う方の頭には、無数のクエスチョンマークが浮かんでいる。

まぁ、そうなるよな。

擦り合わせるための情報がない。

言われることのほとんどがわからない。早くも言葉の限界値(笑)


使ったことのない感覚や思考は、だいたいそんなもんなのです。

伝える方は、自分のイメージと体験から話す。受け手も自分の体験の中からイメージを手探りで探す。


最初の初手で、2時間くらいは経ったが、手がかりの言葉や差分を探しながら。最後は、できそうな手技が見つかった。


体得までの道のりって思うほど簡単じゃない。だからこそ価値があるんだよな。

コミュニケーションも。

コーチングも。

セルフコントロールも。

みんな同じ。

技術は、磨き続けていくプロセスが楽しい。


プロの繊細な動き。ピタっと絶妙な位置に吸い付く指先。力の入り方やぬき方。すべてが長年の修練の賜物。


わたしたちのスクールにも活かせる。良き時間でした。


お誘いに感謝。


★★


原田さん、鈴木さん、ありがとうございました。 やっぱり教えるのは面白いな。

体を触るのって本当におもしろいので、一緒に学んでいきましょうー!



コメント


bottom of page