万博に行って来ました
- 秋山妙子
- 4 日前
- 読了時間: 5分
5月の平日、万博に行って来ました。
段取りをすればするほど、(そこに準備時間をかければかけるほど)効率よく動けるしくみの会場に飛び込んで楽しむには、自分はどんな腹づもりでいくのか、誰といくのかがとても大事だなと再認識しました。
もともと人ごみが好きではない私が万博に行ったのは、とてもアクティブで常に目的の明確な女友達からお声がかかったから。
彼女のパートナーさんが「あんなものは政治的に許せないから行かない」とつっぱねたため、私に代打が回ってきたのです。
(いまのところ、「誘われたものは基本的に行く」をモットーにしています)
結果、万博からも、友達の行動からも、自分の常識を超えた価値観や、考えさせられることが沢山あり、行って良かったです。
ちょうど今、「インパラの朝」を読んでいたので(女子高生から強くおすすめされた本)、各国のパビリオンの感じ方も少し俯瞰して見ることができたのではないかと思います。

さて、本題。

たとえば、高級な会場で開催される
「地球環境に優しい暮らしを考えるパーティ&晩餐会」
があったとしたら、どんな服装で行きますか?
万博会場はそんな印象でした。
パーティ&晩餐会なら、そっちに振り切る人
テーマに沿って、環境に優しい素材を選ぶ人
自分の持ち物の中で、誠実に工夫する人
堂々たる財力を前面に出す人
常に皆を唸らせる最高の演出を考える人
行かない人
国ごとに、手札も、資源も、自由度も、歴史も、下品とされることも違う。
後で様々な万博レポを見ましたが、
「行く価値、無かった」
と評価されている地味演出な国もあったけど、むしろ私は少ない物資や厳しい財政の中で誠実に展示をしている様子がいいなと思ったし、地球の中の一つの国として、どう立ち振る舞っているのかが感じられた気がして、非常に面白かったです。

アメリカ、フランス、イタリア、中国、アラブなど、力のある国、場慣れしている国は、ここに来るまでの苦労はあったものの、すでに実家が太く成り立ち、
「もともと実家の庭には滝があったからなあ」
みたいな底力が凄かった。一軍の戦いというか。豪華ね。
会場で働く人は皆関西人、おそらく殆どが大阪の方なのでは。
警備の服を着た方は高齢寄りのおじさんからお爺さんが多かったのですが、皆5月なのにすでに真っ黒。愛想が良くて、よく声を出して
「こっちですうー」
「こちらにお回りくださいー」
にこにこして、すっとぼけで、凄く良かった。
お世話になりました。ありがとうございました。

閉会時間になると、「世界の国からこんにちは」の逆のバージョンの歌が陽気に流れてきた。いいなあ、さすが大阪!ここに貼り付けたいなと思って思って調べてみたら、落合陽一さんとAIが作詞、作曲はAI、歌唱は三波春夫の音源にインスパイアされたAIボイスでした。
自由だな。ちょっと落合さんのファンになってしまった。(単純)
それから友達の行動力、というよりは、常に目の前にピンを立ててそこに向かって邁進する動き方が、
「何か(このあたりで)面白いことがないかなー」
とスーダラ節のように日常を過ごしている私とは真逆で、刺激になりました。

外の世界へ向けてピンを立てる意志力は、くっきりとして、
「新宿センタービル29階の一番右の部屋の一番大きなデスクへ!」
という力があります。
それは
「今日どこ行ってみるう?新宿とかいいかな?」
という私には考えられないスピードで、時間も、手段も、お金の使い方も違う世界観でした。
地図を持たない人と、地図にピンを立てて動く人の違いですね。
でも、どうしてあんなに、何もかもすぐに決められるのだろう?
曖昧な事案でも、
「こうしてみる?じゃ、そうしよう!」
と決めたら、ブレないんですね。
常に前に進んで、立ち止まらない。
「やっぱりどうする?」が無い人でした。
それから、彼女は文字通り、考えるより先に歩き出す人でした。
確信を持ったように歩いてから「こっち西ゲート、だよね」って言う。笑
失敗を失敗にカウントしないってのもあるかな。
現に彼女は指定席を取った新幹線に乗り遅れても、気にしないそうです。
理由は「また次が来るから」
私だったら指定席を取った新幹線に乗り遅れたりなんかしたら、自分のダメさ加減に落ち込んで一日がだめになってしまいそうです。
現世の成功(地位・名誉・財力)では、明確なピンを持つ人の方がわかりやすい結果を上げてくることができると思います。判断が早いと行動回数が圧倒的に違う。
でも精神や魂においては地図を持たない人でも同等だと思う。
知名度や財産が無くても、毎日を誠実に生きている市井の人々が世界を支えている。
結局現世の救いは、こうした人たちの営みによると思うのです。森の下草や、微生物のように。
家に着いたら玄関まで、凄く良い香り。
幸福の木に花が咲いていました。(3回目)

眠れないくらい濃厚な香り。
夜に開くけど、朝になると閉じて、香りのかけらも出しません。
おかえりなさいと言ってくれているようで嬉しかったです。
次の開催は2030年、サウジアラビアのリヤドですって。
日本はどんなパビリオンにするのかしら。
そして私は何をしているかしら。
願わくば、なんらかの形でこの仕事を続けていたら嬉しいです。
万博に行かれた皆様、是非感想を聞かせてくださいね!
ではでは、サロンでお会いしましょうー!
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