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執筆者の写真秋山妙子

電気メス / 弔辞 / 6タッチ


5月は豊穣な時間の中におりまして、生きても生きてもまだ5月というめずらしい1ヶ月でした。

仕事のある日は仕事に行き、歯も1本治しました。

これは一番奥の歯が、私の頬にムチ・ムチと密着されながら、静かに虫歯を歯根に進めていたのを発見され、

これはもう、歯肉を切開して処置!!という宣言を受けてしまった。

指にずっと血圧計をつけながら処置が終わり、血の海を想像しながらそーっとうがいをしたら、口から透明な水がでてきた。

「透明!!」

って言ったら、 「電気メスだから血は出ないよ」 と先生。(←友達)

「口の中に焦げた匂い、したでしょ?」 「した!!」 「あれが肉の匂い」 「・・・・・(立ちのぼる数々の質問)」

「肉が焦げる匂いって、一人一人だいぶ違うの?」 「えーほとんど同じだよ、コラーゲンの焦げた匂い。髪の毛の焦げた匂いと似てたでしょ」

たしかに・・・・

ところで。

3年前の彼女の結婚式に、私、祝辞を読んでるんです。

5月アタマから考えていたことを診察台に寝たまま、ちょっとお願いしてみた。

「ところで先生、私が死んだら弔辞読んでくれる?」

「(爆笑)ここでそれ聞くーー?っていうかアッキーが死んだら誰が私に連絡くれるのよ?」(←いつでもシビア)

たしかに・・・・

息子は関西だしなー

「わかった。なんとか連絡いくように段取りしておくから、よろしくね」

と言って家に帰りました。

で、息子にその旨用の書類を作って、投函したところ。

もうひとつ。

5月になって、なんとなく思い出した人に、

「ご無沙汰してます、なんとなく思い出したから連絡してみました。お元気ですか」

と連絡したらば

「昨日妙子さんのこと思い出したとこだったからびっくりしました」

的な返事があったり、逆に相手から連絡が来たりすることが、6件あった。

街中で会うような衝撃とは違う、静かなつながり。

やっぱり人って、見えないところで影響し合って、気持ちの流れでノックしたり、タッチしたり、押したり、引いたりしてるんだなと思いました。

という訳で、ながいながい5月が終わって、6月の中に入りました。

写真は友達がくれたイタリアの紙。

サロンの窓に貼ってみてね

と言われて貼ったら、こんなエンボスが。

ありがとう!

明日から、また月曜日。

窓を開けて、窓を開けて、夜風を。

ではでは、サロンでお会いしましょうー!


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