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執筆者の写真秋山妙子

グリーフマッサージ:光の雨


スウェディッシュマッサージikiは、しっかりお体をほぐすオイルマッサージ「スウェディッシュマッサージ」のサロンなのですが、

間逆のメニューとして超弱圧の「光の雨」というオイルトリートメントがあります。

隠れファンの多い「光の雨」だったのですが、家族や大切な人、ペットを失った方の悲しみに対してとても良い作用をすることを実感し、「グリーフマッサージ」としてHPで説明し、商標を取りました。

これは先月ですが、グリーフマッサージについて説明する機会を頂いて、30人くらいの皆さんにお話してきました。

深い深い悲しみに襲われ、それが明日もあさっても続く。

亡くなった命はどんなに待っても絶対に戻りません。

身体や心に鬱と似た症状が出ますが、それは「いなくなって寂しい」を通過して、個人的な思い出が強く作用しはじめます。

でも毎日の中で、それに対して向かうことがしにくい。

そんなことをすると、心が折れてしまいそうだから。

人に話すには取るにたりないこと、重すぎること、そういう思い出が実態無く、消化されないまま残ります。

「グリーフマッサージ」は「ただ身体を触る」療法ですので、

「さあ、なんでも私に話して」という圧迫がありません。

また、お客様はうつ伏せになるので、私と目さえ合わせません。

弱圧の施術は、どこまでいっても一定のリズムで、

「次、何をされるのかな」 「一緒に腕を持ち上げたほうがいいのかな」 「そこちょっと痛い」

といった心配りや心配事が皆無、お客様は私の存在をどんどん薄くしていきます。

話す、泣く、黙る。どれをどうしても構いません。

身体からは弱圧と一定のゆっくりリズムでオキシトシン、セロトニン分泌され、気持ちよさ、安心感から、回復にむけて動き出します。

安心感の中、施術者の存在も薄く、施術のタッチも「気持ちよいだけ」の中で、お客様の思考は緩み、自然に気になる感情に向かって集まり始めます。

そこでキーになる記憶にぶつかり、亡くなった方との関係性と物語がお客様独自の物語であぶりだされて、その物語の中で亡くなった方に話しかけたり、ご自分の気持ちを初めて受け止めたりという作業が開始され、

施術が終わった後は別人のような表情になります。

それは何かを受け入れ終わったときの安らいだ表情で、毎回、ちょっと神々しい印象を受けるのです。

その物語は帰宅して思い出されることもあります。

後で頂く長いメールからは

「実は亡くなった方とこういういきさつがあった」 「こういう気持ちだったってことがはじめてわかった」 「久しぶりに寝られた」 「ご飯が美味しく食べられた」

などの感想を頂きます。

「施術が終わってすっかり元気ーーー!!」

とはなりません。

私としては、感情に向き合いやすい「場」を提供し、あとはずっと身体を撫でているだけ、

スウェディッシュマッサージは「ここのかたいところを・・・」という計画がありますが、グリーフマッサージには全くそれがありません。

一番尊敬しているアーユルヴェーダセラピストの友達に

「あたしは、自分がなおしてあげるって施術は嫌いなの。 植物の力を身体に入れる、植物さんお願いします、私はその力が発揮できるようにしてるだけ」

と言われたことがありますが、それとちょっと似ています。お任せ感。

長くなりましたが、そんなメニューです。

私は何も聞きませんし、アドバイスもしません。

気になる方は深く考えず、いらしてみてください。

サロンで、お会いしましょう。

直接のご予約はこちらからどうぞ https://airrsv.net/iki/calendar


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