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執筆者の写真秋山妙子

「悲しみと手と」ー光の雨


ちょっと重いけど、「悲しみと、触れる力」について書きました。

悲しいことは、リアルに「傷つく」のです。

傷口をずさんに扱うと、腐敗します。

大切にしましょう。

暖色に透き通る葉が綺麗。

良い日を。

先日、大切なご家族とお別れを終えた方が、急に思い立って、予約を入れてくださいました。

痛いほどの悲しみ。

何週間か経って、外出できるくらいの体力が復活したら、施術を受けてみましょう。

「いつまでも泣いてちゃいけない」

「私までおおっぴらにに悲しんでは、まわりが心配してしまう」

「早く立ち直らないと」

大人になると強さが推奨されるので、特に悲しいことに関しては、早急に、乱暴に押し込められてしまいます。

死別のほかの離別、例えば離婚、引越し、子供の巣立ち、ペットとの別れ。その他の悲しみ。

感情を無視しながら必死で普通に生活を続けるあなたの代わりに、施術者があなたを受け止め、大切に扱うことで、

話を聞いたり、黙ったりしながら、ゆっくり身体を緩めていくことで、

隠れていた感情がそろそろと現れて、身体が息を吹き返してきます。

施術後のお顔で、はっきりわかる。

感情を自分で食べて、消化していくことで、人は深く、美しくなっていく。

身体の金庫に押しつぶしてある感情を広げて、包まれなおすとき、「触れる力」が強く作用します。

私も大変なことがあったとき、何人もの手から手へ運ばれて岸に上げてもらい、

そこで身体を拭いてもらったり、食べ物を口に運んでもらったり、髪に花を挿してもらったり、

そんな印象で皆さんに助けてもらいました。

辛いときは、パフォーマンスが落ちて当たり前。

神様を恨んで当たり前。

差し延べられる手には、「お願いします」って寄りかからないと、先に進めないんです。

それは外注スタッフでも良いんです。

元気になったら、自分が助ける側に回れます。

という訳で、悲しいときには、「気の合う」施術者のところへ行きましょう。

「秋山さんの身体は悲しみを乗り越えた感じでは無い、まだ全然辛いはずだし、悲しみというよりは凄く激しい怒りだよ」

これは私が「乗り越えたな」と思いながら、施術を受けたときに言われ、深く納得した言葉です。(そうか、怒っていたんだ。気づかなかった)

悲しみと、それに触れる手について。

これは施術者として、また助けて頂いた経験者として、皆様にお伝えしていきたいな、と強く思うのです。

ではでは、今日も、良い日に。


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