• 秋山妙子

おらおらでひとりいぐも


先日母の家に泊まったとき、

「この本、話題だったから買ったのよ。なんだかぐちゃぐちゃして全然わからなかったわ、妙子にあげる」

とこの本を渡された。

第158回芥川賞受賞、最年長で受賞した若竹千佐子の 「おらおらでひとりいぐも 」

旬の本を殆ど読まないので、遠めにぱらぱらとめくった。

「読める」と思ったので、もらってきた。

東北便がねろねろと入っていて、濃い。

それが邪魔して、向こうが見えにくい。

しかし!私はもともと方言で書かれたものが好きで、松谷みよ子の「日本昔話」を1月から12月まで全部持っているのです。

このシリーズは聞き語りを文字に起こしたもので、方言によってはなにがなんだかさっぱりわからないのですが、何度も音読してるとわかってくる。

3枚目の写真の本文は山形の「花咲爺」です。

音読してみて。笑

という訳で、おらおらでひとりいぐもは、難なく読めた。そして面白かった。一気に読んだ。

主人公の頭の中では、常に色々な人が勝手に語る。

私も頭の中で常に複数の人が話している。昔は攻撃性の高い集団が住んでいたので辛かった。

今は統合されて少なくなり、さらに中の人が無口になってきたので、大分生きやすくなった。見守られている感じだ。

独居の老婆の独白、どろどろの孤独節になるところを、主人公を「桃子さん」と呼ぶ語り手の口調が大きく助けている。

「タエコチャン」という女の子が思い出に出てきて嬉しくなった。私が参加しているみたいだ。

朝、喫茶店でこの本を読了した。

最後の最後の段、この話は唐組の舞台のように一気に開ける。

向こう側から吹いてくる風に泣けて、喫茶店で困った。

読んでみた人いるかな、感想聞きたいな。

友達に見せたら、やっぱり「なんかシンプルじゃないな」と言っていた。

ごたごたしたのが好きな人に良いかも!

読んだ人は、サロンの予約をしませう。(強引)

おやすみなさい。