• 秋山妙子

「桃売り考察」


営業に弱い。

行商に弱い。

対面販売に弱い。

秋山さまー!!私たち、共通項、多くありません?

ね、仲良くなりましたよね、ラポール築けましたよね?

私がご案内したこれ、良い商品だね、って、大いに賛成してくれましたよね?

(さあさあさあさあ、さあさあさあさあ)

な感じになると、私、逃げられないのです。(ホントに)

という訳でなるべく対面で販売してくる人には近寄らないようにしていますが、行商だけは自分から近寄ってしまいます。

道で「僕が取りました」的な風采で立っているお若い兄さんが野菜の説明をしているところにうっかり私が通りかかると、3分後にはなにかしら袋に入ったキノコだのラズベリーだの桃だの蜜柑だのをぶら下げている次第です。

そんな訳で先日の夜、駅前に、カントリーロード的な服を着用したにーさんとねーさんがとても立派な桃の山の前で「3個500円!!」と書いた派手な看板を手に立っておりましたので、

すごいわ、すごいわ、桃大好き!

「これ、3つ頂戴」と言ったら、凄い勢いで紙芝居のような小さな何かを繰りながら説明を始めて、

どっちにします!?

と聞かれた。

「これ3つ」

ともう一度指差して答えたらば、嫌な顔をして

「だからあ、もう一度言いますよ?」と超高速で再び全く同じ説明を始めた。

要約すると、

あそこの影にある(とかなり小さく硬そうな桃の山を指して)は3個500円だけど酸っぱい。だけど加工に向くから酸っぱいのを買う人もいる。この(立派な)桃は本来3個1000円だけど、今回だけ特別おまけして4個1000円にしてる。僕たちが朝取った。新鮮。ここに来るのは1回きり。

でどっちにします!?

だって。

なーんだ、結局違う桃の値札を付けて、客寄せしてるだけじゃないの。

(とは、言えない)

すっかり買う気が失せて、財布をしまいながら、 4個は多いかな、またにする。

と言ったら、あっそ、って感じで持ってた紙芝居式値札を放り投げていた。

にーさん。残念だわ。

もっと楽しそうに面白く売ってくれたら、「僕が今朝取った」部分が大法螺で例えコストコの転売だとしても、まるっとだまされて、お隣のキョーコさんに配ったのにね。

イタリアのバルで陽気にエスプレッソ煎れてるおじさんみたいに、物売りは、楽しそうなのが好き。その人が持っている幸せも分けてもらえそうじゃないの。

写真はネットからお借りしました。

桃大好き。歓迎します!笑

私も売り方、気をつけませう。おやすみなさい。


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