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執筆者の写真秋山妙子

「北欧&イタコ」


私のサロンが入ったマンションの3階に、仲良しの占い師さん(推定10万40歳前後)が小さな部屋でスパスパと静かに鑑定をしております。

(占い師さんは、☆天使さん☆今日も気づきをありがとう☆とか言わない人で、スパスパの擬音は煙草を呑む音でなく、タロットを切る音です)

そして2階のホテルのようなエントランスには、ときどき面白いおじさんが管理人として座っております。

で、占い師さんが言うには、そのおじさんが、スゥェディッシュマッサージをしている私を「スゥェーデンの人」と呼び、「あのスゥェーデンの人、ハーフなんだろ?」と尋ねられたそうだ。

私が異国の方とのハーフだと仮定するに、この顔からすると北欧というよりはモンゴルくんだりのどこかではないか(シベリア鉄道に乗って、モンゴル国境のイルクーツクで一泊したとき、簡素で巨大な駅に毛皮の帽子から三つあみを垂らした赤い頬の、私と姉妹ではないかと思われる顔が大量にいて、彼らが流暢なロシア語を話しているのにクラクラした)と思うのですが、まあそれは置いといて。

その管理人さんが、夜サロンの洗濯を終えた私に「あんたあ、随分遅くまで頑張るね」と声をかけてきた。

「働かなくちゃ!」と答えたら、そうだろうそうだろう、というように深くうなづいて

「最近あんたと仲良しの人、見かけないよ。ほら、3階のイタコ!」

と占い師をおじさん独自の区分に押し込んで言い切った。

爆笑して「呪われちゃっても知らないよ」と言いながら後にしました。

そんな訳で、スゥェーデンの人とイタコは、ときどき一緒に歩いております。

どっちも正しくありませんが、組み合わせとしては面白いかなと。

良い日を。


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