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執筆者の写真秋山妙子

サイレン ライヒ 遠吠え


朝10時から夜19時までの間に、静かに赤色灯を回転させながら病人が担ぎ込まれるのを待つ、止まったままの救急車を3台、見た。

3台目の横を通過する時はちょっと変な気持ちがした。

今日は魂をしっかり抱えて歩くために音楽を耳に刺して歩行していたんだけど、井の頭線のエレベーターを降りる辺りから誰か女の人が長いこと叫んでいる。ただ事では無い。

なんだろうと思ってイヤホンを外したら、薄暗い空中通路の下に複数の消防車が立ち並び、複数のサイレンを鳴らしていたのだった。

地上に降りてから歩き出すと進行方向とは逆方向に響くサイレンの方に吸い寄せられた。なぜなら重なったサイレンの音が、とても何かを喚起させる音だったから。

血が波打つ。犬が一緒に吠えるのもわかる。サイレンの音が止むまで(気が済むまで)暫く聞き入りながら、ライヒをはじめて聞いたときのことを思い出して身震いした。

サイレンの音は動物の生理的な何かを刺激するように作成してあるのだろうか。

独特の摩擦音というか、力を感じさせる音だと思って調べてみたら、もともとは手回しサイレン、今はモーターサイレンだそうだ。(早く回すと高い音が出る)

高音と低音が入っているから雑音にも強く、耳の悪い人にも拾いやすいそうです。

サイレンのしくみはこちら。残念ながら私はこういう文章を解読するのが苦手なので、お得意な方は読み込んでください。

おやすみなさい。


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