• 秋山妙子

体の働きに思いを馳せる


こんにちは。

空が、どこにむかうか決めかねているような、渦巻くお天気ですね。

人の体に触る仕事を生業にするようになって、

「これをロボットで作るとしたら、どうなるんだろう」

となにかにつけて考えるようになりました。

例えば歩行ロボットを作って、

フカフカした枯葉が何層にも積もったボコボコの山を歩かせる。

20センチの積雪を歩かせる。

水を入れた田んぼを歩かせる。

大変なことです。

また、分業でひとつの動作を完成させようとしたらどうなるか、もよく考えます。

大きな口のセットを作って、全員で人形浄瑠璃のように裏方で口を操る。

私が舌に手を入れて、 鈴木さんが上唇、 佐々木さんが下唇、 田中さんが上顎、 須藤さんが下顎、 高橋さんが唾液分泌、 野中さんがノドの栓。

唇と顎を開けて、ものが口の中に入ってから、

唇だけを閉じ、顎をすりあわせながら、舌でかき混ぜながら、唾液を出しながら、咀嚼、嚥下。

例えばスイカを口に入れたとき、咀嚼しながら、種だけを噛まずに舌で押し出しながら食べるなんて、大変に難しいことだと思うのです。

(このセットを作って、小学生にやらせたら、すごく楽しいと思う!誰か作ってください!)

その間も体はバランスを取り、次のスイカを見ながら、明日のことを考えたり、しています。

私たちは、ついつい、容姿や「この体は何ができない」みたいなことばかり考えてしまいがちです。

他の人より能力が低いから。 美しくないから。 雑に扱っても壊れないから。

けれど、なんでもそうですけど、失ってからわかった、なんてことのないように、

自分が大好きである必要は無いと思いますが、

程ほどに大切に、程ほどに愛していけるよう、時々は思い出しましょう。

私たちには、同じ能力のものは、作ることができないということを。

ではでは、寝そべっても良し、掃除しても良し、水辺や森に行くのも良し。

巣晴らしい三連休をお過ごしください。