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執筆者の写真秋山妙子

場を、枯れた細かい光で。新宿末廣亭

新宿末廣亭に行って来ました。



客の入りは、1割くらい。

一番前で見ました。 (演者とリアルに目が合う合う)


すっすっと一人で舞台に出てきて、真ん中の座布団に座って、知りもしない人たちを前に、話芸でお金を取る。


満員御礼でも、1割客でも、酔っ払い、居眠り、スマホ、マスク。客席が明るくて、いろんな人の顔や反応がモロ見える。話芸は、凄い。


ここ笑うとこよ ついて来てます? 今日のお客さんは自由だねえ


笑いの落とし所がずれても、ああそう、さらりと流れを変えて、さらり、さらり、にょろり、にょろり。


細かい細かい何かの粉を、さりげなく立ち昇らせながら、すっとぼけた顔のまま、静かに客席の気を練り上げていくその力量たるや。


噺家の爺さんたちは、3歳以下の男子みたいなツヤツヤの阿呆顔を作るかと思えば、演目が終わると物悲しい年配の顔になったりして、素晴らしかったです。


本物は、飄々としてて、すっとぼけてる。 集中する場所以外は、のらり・のらりして見える。 身体は開いて、中まで風が通ってる。

集中する時だけ、淡々と、凄い硬度を出してくる、そんな感じ。


いつも多方位同時にチャンネルを合わせてしまう私から見ると、あの透明な集中力は、ただただ美しくて、こちらの顔も輝いて来ます。


ああ、凄かった、たくさん笑った。

また行こう。 今年は、人形浄瑠璃も観る予定。


皆さまの推しも、聞かせてね!


ではでは、サロンでお会いしましょうー!

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